【FX運用を有利にするテクニカルインジゲーターを武器にしよう!】
未来の相場を予測するFXにおいて、値動きの傾向を推し量ることは稼ぐためのテクニックとして非常に重要です。
トレードを少しでも有利に働かせるためには、トレードの参考となる「テクニカルインジゲーター」を上手く活用していくことが成功への近道だと言えます。
テクニカルインジゲーターには様々な種類がありますが、日々動きのある相場に対して今後の売り買いの方向性を見るトレンド性の強いインジゲーターはトレーダーの中でも広く活用しています。
中でも「移動平均線」は直近の価格の値動き平均値を算出して表示してくれるため、FXトレーダーが最も多く活用しているインジゲーターと言われています。
初心者の方にとっても、より多くのトレーダーが活用しているテクニカルインジゲーターを活用した方が感覚が掴みやすいですし、成功をぐっと引き寄せられるようになります。
今回は、「移動平均線」と並んで、トレンド性に強いテクニカルインジゲーターと言われている『ボリンジャーバンド』について、ご紹介したいと思います。
Contents
【そもそも『ボリンジャーバンド』とは一体何なのか?】
『ボリンジャーバンド』とは、その名の通り「ジョン・A・ボリンジャー」という方が1980年頃に開発したテクニカル指標です。
テクニカルインジゲーターとは、過去のデータを基に未来を予測していくため、様々な数学の知識が活用されているのですが、『ボリンジャーバンド』においては統計学が用いられています。
「価格は大部分の時間があるバンド(帯)の中に納まる」統計学を根拠にして、今後の値動きを予測していくテクニカルとなっています。
バンド(帯)というワードが入っているように、『ボリンジャーバンド』の特徴は、過去の値動きから予想される、次に付けられるであろう価格の変動範囲が表示されていることにあります。
しっかりと統計学の根拠から、数値として予想される変動範囲を算出する必要があるのです。
統計学を用いて数値を算出し、それを売り買いの決め手とする。
この考え方こそ、『ボリンジャーバンド』の神髄なのです。
【『ボリンジャーバンド』の売り買いの決め手となるのは平均値ではなく「標準偏差」】
バンド(帯)を作る基準を考えた時、ここでデータのバラつきの大きさを表す指標として、「標準偏差(FXでは母集団を指すのでσで表示)」を用います。
「無理にバンド(帯)を作らなくたって、単純に過去の「平均」で求めても良いのでは?」
と思う方もいるかもしれませんが、平均は非常にあいまいであり、幅の大きな数字たちの集合として出された平均なのか、それとも幅の小さな数字の集合から出された平均なのかがわかりません。
もし値動きが大きくなっている場合は、次に付けられる価格も大きくブレる可能性があるために予想される変動範囲の幅も大きくなります。
一方で、値動きが小さくなっている場合は、動きが収束していると判断して予想される変動範囲の幅は小さくなります。
この変動範囲こそバンド(帯)となるわけで、値動きが活発的なのかそうでないのか、価格の「状態」を知ることができるのが『ボリンジャーバンド』のメリットと言えます。
さて「標準偏差」ですが、実はちゃんと計算値で算出できる値となっています。
「標準偏差」とは、「ある特定のデータの値と平均の差の2乗の合計を、データの総数で割った値の正の平方根」となります。
なかなか難しい計算式なのですが、これは数学ではなくFXですので、計算式は覚える必要はありません。
覚えるべきは、平均値と「標準偏差」の関係性なのです!
【平均値と「標準偏差」の関係性が『ボリンジャーバンド』のミソ!】
FXで用いる『ボリンジャーバンド』のミソとは、平均値と「標準偏差」の関係性にあります。
中心を平均値とした時、
(「平均値」-1×「標準偏差」)~(「平均値」+1×「標準偏差」)内に、とあるデータが含まれる確率は約68%である。
(「平均値」-2×「標準偏差」)~(「平均値」+2×「標準偏差」)内に、とあるデータが含まれる確率は約95%である。
という関係性があることがわかっているのです!
ちなみに「標準偏差」は「σ」と表現されることが多いので、平均値を差分0とすると、
(-1σ)~(+1σ)で約68%、(-2σ)~(+2σ)で約95%、と表されるケースもあります。
『ボリンジャーバンド』においては、-2σ、-1σ、0、+1σ、+2σの5つのバンド(帯)が描かれており、端と端(-2σと+2σ)の間は約95%の確率で値が収まる、という意味となります。
この「95%」という数字が、FXの売り買いを決める大きな指標となっているわけですね。
95%で端と端(-2σと+2σ)の中に納まるわけですから、FXを成功するための強力な武器になる理由がご理解頂けたかと思います。
【『ボリンジャーバンド』をどうやって活用すれば良いのか?】
『ボリンジャーバンド』を実際にFXで活用していくためには、具体的な方法として2つあります。
まず1つ目は、「+2σと-2σのバンドを抵抗として逆張りする方法」です。
先ほどの説明で、95%で端と端(-2σと+2σ)の中に納まることがわかったので、それを利用して+2σと交差した時に売り、逆に-2σと交差した時に買いとする。
ゼロである平均値への回帰を前提とした逆張り戦略です。
バンドの外に出てしまう確率は5%しかないわけですから、基本的にはバンド内に収まるはずだという考え方ですね。
そして2つ目は、「ボラティリティ・ブレイクアウトを使った順張りの方法」です。
実は『ボリンジャーバンド』を開発したボリンジャーさんが推奨している戦略です。
幅が狭くなって横ばいになった状態を続けているバンドに対して、価格変動を伴ってバンドの幅が大きくなり、+2σまたは-2σの外で終値を付けた際、ブレイクした方向へさらにポジションを取るという戦略です。
これは『ボリンジャーバンド』がトレンド性のあるテクニカルインジゲーターと言われる所以なのですが、ボラティリティ・ブレイクアウトが発生した相場は、トレンドが継続する限りはブレイクした方向へ進み続ける可能性が高いのです。
トレンドの終わりは、拡大が限界に達し、収縮へと転じたタイミングとなります。
タイミングをしっかりと見計らって、売買の決済を行っていけば良いということになるわけです。
【『ボリンジャーバンド』の落とし穴!勝率は95%ではない!】
さて、ここまで『ボリンジャーバンド』についてご説明してきたわけですが、ここまで読むと「95%の確率で勝てるようになる」と思ってしまいがちなのですが、実際はそんなことはなかなかありません。
『ボリンジャーバンド』を導く際に、前提として「ある過去の期間」としているわけですから、過去の期間と全く同じ状況であることが前提条件になってしまいます。
実際には全く同じ状況になるはずもないわけで、95%で勝てるといのは全くの落とし穴であるということになるのです。
しかしながら、役に立たないかと言われたら決してそうではなく、幾つかのテクニカルインジゲーターを組み合わせることによって、高い効果を生み出してくれるようになるのです。
テクニカルインジゲーターとはそもそも単品では運用するのが難しいので、運用に用いる際には他のテクニカルインジゲーターと組み合わせて用いることをオススメします。
従って、初心者のうちは、様々なテクニカルインジゲーターを学び、自分の武器を増やしていくことを心がけていきましょう!