皆様ごきげんよう
ましゅまろです。
【FX初心者必見】MACDが使えるかどうかを自動売買システムを用いて大検証
MACDは、Moving Average Convergence Divergenceの略で、移動平均線を応用したテクニカルインジケーターとなります。その使い方は下図のように、MACDはMACDラインとMACDシグナルラインの2本のラインを用いて相場を分析します、使い方は非常にシンプルで、MACD ラインと MACD シグナルラインがゴールデンクロスをしたら買い、その反対でデッドクロスをしたら売りと判断するものとなります。
そこで今回はこの MACD が実際の相場において使えるのか使えないのかも曖昧な形ではなく、自動売買プログラムを用いて実際の相場において数字的根拠をもとに使えるのか使えないのかを検証してみたいと思います。
またその結果をもとにメリットデメリットをどのように活かして実際の相場で用いるか、そこについて述べさせていただきたいと思いますのでぜひご覧になってくださいませ。
MACDを自動売買を用いて大検証
早速ではございますが、次の条件のもと MACDの自動売買プログラムを過去相場において安心してみたいと思います。
検証条件
売買条件
MACD がゴールデンクロスで買い、
デッドクロスで売りのドテン売買を繰り返すもの
10,000ドル(約107万円※2020年8月12日のドル円が106.87円のレートを採用)を運用資金とし、運用ロットは1ロット(100,000通貨)で運用した場合
- ユーロドルの5分足
- ユーロドルの1時間足
- ユーロドルの日足
この3条件でテストをさせていただきたいと思います。
それでは早速結果を見て参りましょう。
➀ユーロドルの5分足
図の矢印のようにMACDのゴールデンクロスで買い、MACDのデッドクロスで売りを繰り返していく売買を繰り返しました。
そしてその結果を次に示します
MACD成績(EURUSD5分足)
成績の見方ですが
左から
テスト結果成績
損益 546$
取引回数 1576回
勝率 34.2%
プロフィットファクター 1.009
最大ドローダウン -3234$
平均トレード(1回あたりの獲得予想損益) 0.35$
※赤字はマイナスを意味します。
勝率が低いことと最大ドローダウンも資産に対して大きく、使えるかは分かりませんが、損小利大取引の徹底しているためプラス収益で終えることができていると考えております。※もちろんこのテストをした期間の成績になりますのでそれ以外の期間においては、異なった結果になることもございますので予めご理解のほどよろしくお願いいたします。
それでは同様に1時間足の結果を記載させて頂きます。
➁ユーロドルの1時間足
MACD成績(EURUSD1時間足)
成績の見方ですが
左から
テスト結果成績
損益 -26245$
取引回数 1803回
勝率 33.94%
プロフィットファクター 0.892
最大ドローダウン -36352$
平均トレード(1回あたりの獲得予想損益) -14.56$
③ユーロドルの日足
MACD成績(EURUSD日足)
成績の見方ですが
左から
テスト結果成績
損益 8893$
取引回数 579回
勝率 31.09%
プロフィットファクター 1.018
最大ドローダウン -63108$
平均トレード(1回あたりの獲得予想損益) 15.36$
結果からの考察
先に述べさせていただきましたが、私はテストした期間においては結果であることを念頭において頂ければ幸いです。ですが取引回数も1000回以上行なっておりますので十分な調査量かと思います。これより考えられる点と致しましては、使用する時間足によっては確かに優位性を感じられ、プラス収益と傾けることができました。ただし全体を通してみてみると勝率が3割前後と非常に低いことから実運用するには FX 初心者の方にとっては難しいのではないかと考えております。FXの教科書を書いてある損小利大取引が徹底できているのでそれは大変素晴らしい事なのですが、実際に損小利大取引を実践するとなればそれは非常に難しいことだと考えております。
損小利大が難しい理由
今回の場合勝率が30%前後といったところで10回のうち7回は負けてしまいます。つまりは取引をしている半数以上が負けてしまうといったところになります、ですので数字の上では勝てるとわかっていたとしても、5連敗や10連敗を喫してしまった際に、この MACD 手法をやり続けることができるのでしょうか。今回出させて頂いた成績は現在から過去を振り返って、人間が運用するといったメンタル的な負荷を一切考慮せずに行った結果のみを表示させております。ですが実際には負けが続いてしまった場合、私であっても FX 初心者の方であっても取引をやり続けることは実際には難しいと思います。
そこで損小利大が難しいこれをご理解いただいた上で、今回の MACD の勝率を上げることに注力をし取引手法を構築すべきなのではと考えております。
そこで私からは MACD を使った手法に私が持っている知識をプラスして実際に使用することはできる手法を2点ご紹介させていただきたいと思います。
MACDのデメリットを抑える2つの手法
- MACD + RSI 手法
- MACD +ストキャス手法
どちらにも共通しているのですが今回はオシレーターを用いてより敏感な取引ができるように設計をさせていただきました。もちろんこの手法を学んだ後に各自でより素晴らしい手法へと変化させていただくこともできますので、あくなき追求をよろしくお願いいたします。
MACD + RSI 手法
上記調査からご理解いただけたと思いますが MACD の特性といたしまして値動きに対して遅行して追随するという特性があるため、勝率が低くなってしまうと考えております。
そこでより値動きに対して敏感なオシレーター系を用いることでその勝率や精度を高めることができないかと考えこの手法を考案させていただきました。
それでは早速見てまいりましょう。
買いの場合
エントリー条件
➀ MACD のゴールデンクロスを確認中
➁ RSI が30以下になったら
買いエントリー
エグジット条件
エントリーしてから
③ RSI が70以上になったら
エグジットします。
※図では1時間足のEURUSDチャートでRSI(5)を使用しております
非常に簡単ではございますが、 MACD 2オシレーター系の RSI をプラスすることで値動きに対してより敏感に反応することができ、 その取引制度が高まると考えております。
売りの場合(買いと反対条件となります)
エントリー条件
➀ MACD のデッドクロスを確認中
➁ RSI が70以上になったら
売りエントリー
エグジット条件
エントリーしてから
③ RSI が30以下になったら
エグジットします。
※通常RSI(14)を用いることが多いと思いますが、より敏感に値動きに反応したいため、本手法ではあるRSI(5)を使用いたしました。
MACD +ストキャス手法
こちらも RSI 同様にオシレーター系のストキャスティクスを用いることで取引精度を高めることを目的としましたのでよろしければこちらもご覧くださいませ。
買いの場合
エントリー条件
➀ MACD のゴールデンクロスを確認中
➁ ストキャスが20以下でゴールデンクロスしたら
買いエントリー
エグジット条件
エントリーしてから
③ ストキャス が80以上でデッドクロスしたら
エグジットします。
売りの場合(買いと反対条件となります)
エントリー条件
➀ MACD のデッドクロスを確認中
➁ ストキャス が80以上でデッドクロスしたら
売りエントリー
エグジット条件
エントリーしてから
③ ストキャスが20以下でゴールデンクロスしたら
エグジットします。
※図では1時間足、EURUSDチャートストキャス(14,3,3)を用いております。
まとめ
MACDは時間足によりますが、検証の中で優位性が確認できました。ただしどの時間足を用いても勝率が30%前後と低い為、 実際に運用することが難しいと考えました。
そこで MACD のデメリットを極力抑え取引精度を上げるために勝率を少しでも高める工夫が必要だと考え、オシレーター系を用いて手法を完結致しました。
もちろんこの手法が完璧だとは言いませんが、 MACD でトレンド調べ、値動きに対して敏感なオシレーター系でエントリーエグジットを図ることは、過去相場から見ても優位性があると考えておりますので、ぜひ皆様でも色々と検証なさってみてくださいませ。
それでは本日は失礼致しますまたお会いいたしましょう。